まるで「木の破片」みたいですが、これは石ころです。久慈川で拾いました。
「うそつき!ただの木じゃないか」と言われても仕方がありません。見た目は古ぼけた木、木片が乾いたものに見えます。確かに。
しかし手に取ってもらうとずっしりと重く、少なくとも「木」では無いことがわかります。
写真ではお伝えできないのが残念!
珪化木とは木の化石
以前の考察にも書きましたが、珪化木は木が化石になったものです。大昔の木が長い年月をかけて「石化」したものなのです。
見た目は木にそっくりですが、木よりも硬く重く、さわってみると長い年月をかけて変化したものだと感じさせてくれます。
珪化木と石炭
植物からできた石では「石炭」が有名ですね。かつては代表的な燃料として世界中で活躍していました。
珪化木もその生い立ちは石炭と似ていますが、その多くが炭素化した石炭に対して、珪化木はケイ素が多い石なのです。
地中にうもれた木にケイ酸を含む地下水が圧力で浸透し、細胞レベルまで入り込みました。その結果、木自体が二酸化ケイ素に変化して化石になったもの、それが珪化木です。
石拾い好きの人には珪化木の方が人気がありますが、産業的にはちょっと困り者の石だったみたいですよ。石炭が欲しいのに珪化木が採掘されて、がっかりされたことは多かったみたいです。
アクセサリーの素材としての珪化木
珪化木は加工され磨かれて、アクセサリーの素材としても使われています。
天然石界ではペトリファイドウッドと呼ばれており、木目を生かして加工され、よくブレスレッドに使われています。
ネット探石してみると、もともと木だったので、ブラウンやオレンジ系統の石をよく見かけますね。普通の鉱物よりも温かみがあり、「ネイチャー」って感じがします。
デジタルマイクロスコープで拡大
せっかくなので、珪化木の表面を「デジスコ」で拡大してみることにしました。
今後の珪化木判定に役立つと思ったからです。
普通の岩石や鉱物とちがって、「木の名残」を感じさせる表面です。
一部石英の塊みたいなものが、表面にあわられています。綺麗ですね。うまく光をあてれば、透過して輝いて見えるのでしょうか?
もしかして、ぱっかり割ってみたら中身はキラキラだったり!?期待しちゃうぜー!!!でも割れません。。勇気の問題。