岩石の中で、チャートかなり入手しやすいものです。
主成分は二酸化ケイ素であり、石によっては鈍い光沢があり、水に濡らすと素人目にはガラス成分を含んでいるように見えます。(実際に二酸化ケイ素はガラスの成分です)
しかし、チャートは石としては人気がありません。宝石や天然石紹介サイトでも全然見かけません。すぐ手にはいる、「あたりまえの石」だからでしょうか。
チャートはフリント(火打ち石)としてかつて活躍していました。また、石器に使われていたこともあります。けれども今の時代では、残念ながら活躍の場を失っているように思えます。
でも、石英が主成分であるならば、磨けばきっと光ると思うんです。
実際そこらへんに転がっているチャートの中には、うまい具合に割れて、にぶい光沢があり綺麗なものも沢山あるのです。
もちろん、薄く剥がれる傾向にあり、クラックばかりで宝石みたいに美しくならないのはわかっています。
しかし、手に入りやすく、ガラス質の感じがすぐだせるので、なんとか「磨く楽しさを見つけられないか?」と思うのです。
磨くことによりクラックを「趣」とか「味のある」に上位変換するみたいな感じですね。
というわけで試しに磨いてみることにしました。
磨くチャートを選ぶ
今までの石拾いでチャートはいくつか拾っています。ある程度つるつるしていて磨きやすそうなチャートを選定することに。
名誉ある第一回チャート磨きに選ばれたのが彼です。
ある程度面が整っていて、穴ぼこが少なく、小さめの石を選びました。
時間をかけてじっくり磨くのもいいですが、なるべく簡単にすぐにピカピカの石を手に入れる方が、気持ちが盛り上がると思ったからです。
娘と石磨きで遊ぶという魂胆もあり、短時間でどこまでできるかを試したかったというのもありますね。
今回の石を磨く道具 耐水ペーパー
今回は耐水ペーパーを主に使って磨いていきます。
耐水ペーパーとはいわゆる「紙やすり」のことですね。
水で濡らしながら削るための紙やすりだと思ってください。
ルーラーやグラインダーで磨く方が早いのはわかっているのですが、正直怖くて手が出せません。もっと石の扱いに慣れたら、いつかは挑戦したいと思っています。
耐水ペーパーには色々な番号が付いていて、「番号が小さい方が粗い目」、「番号が大きい方が細かい目」となっています。
番号が小さい方から始めて、だんだんと大きい方へ変えていき、仕上げていきます。今回は思い切って#10000まで揃えてみました。
最初に「砥石」をつかって地ならしする
そしてもう一つ石磨きのための道具をつかいます。それは刃物用の「砥石」です。
実はこのチャート磨きの前に一つ試しで石を磨いてみたんです。
選定ミスもあったのですが、思ったより時間がかかったのと、小さな穴ぼこが消せなかったという結果になりました。
前回の反省をふまえ、最初に「砥石」をつかってかけてる部分や小さな穴ぼこを消そうという魂胆です。
「砥石」であれば安定して削ることができますし、耐水ペーパーとちがって「長持ち」すると思ったのです。
というわけで、荒磨ぎ用の#180程度の安い砥石を用意し磨きはじめました。削り始めたといった方がいいでしょうか?
砥石でチャートを20分程削った結果
20分ほど砥石にチャートを擦り付けて削ってみました。包丁を研ぐように、水に石をつけて砥石で削ってと繰り返してみました。
パキッとした角がとれて、少しだけ丸みを帯びました。
小さな凸凹や穴はほとんど取りました。もちろん微細な段差などは残っていますが、今回は実験的な意味もあり、だいたいできていればいいことにしてます。
次はいよいよ耐水ペーパーで磨きに入ります。
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